個人で美容室を営業しているけど、なかなかお客様が来店してくれないと悩んでらっしゃる美容室経営者さんは多いです。
カットやパーマ、カラーの技術力はあるのに、規模や知名度で有利なチェーン店の美容室に集客力の面で負けてしまうことが多いのが実情です。
こうした美容室経営者の方が、正しい経営知識を得て、お店に来店するお客さんを増やし、利益を上げられるお店になるために、美容室の集客の基本事項をお話いたします。
小規模美容室の集客のポイント
個人の美容室は、店主１人とアシスタント１人の規模の美容室から、複数人のスタイリストとアシスタントがいる美容室まで様々ですが、こうした美容室では、やるべき集客方法は様々です。
えてしてインターネットで調べていると、当たり障りなくまんべんなく集客方法が書いてあるページが多いですが、お店の数だけ個性が本来ありますので、どの美容室も全て一律に同じ方法をやるべきとも言えないのが実情だといえます。
ブログやfacebookやインスタグラム、ツイッターなどのSNS（ソーシャルネットワークサービス）、ヤフーやグーグルなどの検索広告、グーグルマップ、LINEなどのネットを活用した集客方法から、チラシ、のぼり（Ａ型看板）、クーポン、フリーペーパーなどのリアル（オフライン集客）など、美容室における集客方法は沢山あります。
こうした方法を全部やるとなると、全部が中途半端になる可能性もありますし、正直な話、全部やる必要はありません。何をやって、何をやらないか？というのは、「誰をお客さんにするか？」で変わってきます。
従って、ここではホームページでの紹介という観点から、優先度の高い集客方法から順番にまとめておきます。
なお、今回の記事では優先度の高い集客方法から順番に記載しますが、必ず行うべき集客項目には「必須集客！」として示します。
既存顧客の集客について
お店の客数アップを考える時に、実は、新規集客よりも既存顧客の再来店対策をした方が、お店に残る利益は早く増えます。
なぜなら、新規客の収益性と、既存客の収益性では、既存客の収益性の方が高いからです。
例えば、１２０００円のメニューの１０％割引で新規集客するのでは、１１２００円の売上に対し、既存客は定価１２０００円での来店になるので、１２０００円の売上になるからです。
しかしながら、多くの美容室は、新規顧客集客ばかり考え、既存客対策を疎かにしがちです。黙っていても、一度、来店してさえくれれば、再来店してくれると思っている美容室経営者がいまだに多いのも事実です。
しかし、世の中の美容室の数は、コンビニエンスストアよりも多いのです。そして、人口は減っています。つまり、美容室自体が供給過剰でお客さんを取り合っている状況下です。
だからこそ、新規顧客獲得よりも何度も末永く利用してくれる常連さんを増やすための再来店対策が重要なのです。
賞美期限を設定する
来店した際に、次回はいつ頃来店したら良いか？その髪が美しい状態を保てる期間を賞美期限として設定し、来店推奨日をお客さんに説明します。
髪は１か月で１．５ｃｍ前後伸びます。※男女で若干の違いがあります。
髪が伸びるとセットもしずらくなり、カラーの色の分かれ目が目立ち、パーマも分かれ目が目立つようになります。そこで、美しい状態を維持するために、次回は〇月〇日前後１週間の間にお越しください。
このように説明するのです。こうすることで、次回予約をその場でとり、次回再来店率を高めることができるのです。
適正再来店タイミングの１０日前にハガキを送る
再来店のタイミングをお客さん自身に任せると、再来店間隔が伸びて、年間の来店回数が減ります。
３０日おきに来店していたお客さんが４０日周期になるだけで、年間１２回から年間９回に来店回数が減ります。つまり、３回分の売上が無くなるのです。
そこで、お店側からハガキＤＭを送ることで、再来店のための予約を促して、適正間隔での来店を促します。
しかし、ここで問題が発生します。それは、直前にハガキを送ってしまうことです。直前に送ると、直前に予約してくるので、結局、その時点では予約が埋まっていて、予約ができず、結局、再来店間隔が伸びてしまうのです。
そこで適切な再来店タイミングの１０日前には、ハガキＤＭを送り、一週間前には計画的に予約をして来店する教育をさせる必要があります。
こうすることで、適切なタイミングでの再来店を促し、顧客一人当たりの年間売上を維持できるのです。
新規集客はこう集客しよう！
必須集客！LINEを集客に活用しよう！
絶対にやらなきゃいけない集客と言ったら、lineです。LINEは老若男女問わず使用していて、今や誰もが使う人と人とのコミュニケーションツールです。
LINEは、友だちになると、全員に一斉配信できますし、開封率が高いです。つまり、読んでもらえるので、反応が得られやすいです。近年、メールは、到達率が低くなっているので、LINEが一番のお勧めです。
また、LINEアカウントの認証を受けることで、LINE友だち追加広告も出稿できるようになります。このLINE友だち追加広告は、文字通り、LINE上の友だちを増やすことができる広告ですが、費用対効果が高くて、今一番、取り組むべき集客方法です。
私が運営している増益繫盛クラブゴールドでも、この取組により客数がどんどん増えて、売上を伸ばしている店舗が多いです。ぜひ、あなたもこれは絶対必須の取組みとして、LINEアカウントの開設から始めてください。
必須集客！のぼり・Ａ型看板を設置しよう！
のぼりやＡ型看板の設置は必ずやった方が良いのですが、美容室経営者の中には、正直な話、賛否が分かれる施策です。
というのも、美容室経営者の大半は、美容室は、「オシャレ」な場所と考えている方が多く、外観もオシャレなお店が多いです。そうしたオシャレなイメージを重視して、お店を作っていますので、のぼりやＡ型看板は、そんなオシャレなイメージと相反する、ある意味、ダサいイメージを持つ方が多いのです。
しかしながら、お客さんの立場から考えるとどうでしょうか？
実は、オシャレすぎる外観から、お店の前を通り過ぎているお客さん予備軍の方たちは、美容室の存在に気づいてない場合が多いのです。または、オシャレなカフェだと思っている方もいます。
店名もローマ字ですし、そうした外観にも余計な情報を載せていない場合も多いので、全く気付かれてなくて、集客に苦戦している美容室が実は多いのです。
そこで、増益繁盛クラブゴールドに参加される会員さんには、のぼりやＡ型看板の設置をお勧めしています。
イメージを重視し集客に苦戦するか？VSのぼり、Ａ型看板で着実に集客するか？
のぼりはイメージが損なわれるからやりたくないという経営者の方が多いのは事実ですが、それでものぼりをやり始めると、「最近、オープンしたのね」と新規の予約が増えだします。
そこで初めて多くの美容室経営者が、自分自身が思っていたイメージ先行型のお店は、「単なる自分自身の独りよがりだった」と気づきます。
経営者の仕事は、集客して、お店で働くスタッフに満足な給与を支払い、働いてよかったと思ってもらうことです。どんなにオシャレなイメージのお店を作れても、誰も気づかず、集客ができずに、お客さんが来ない美容室だったら意味がないのです。
店の前を歩いている人や通り過ぎる人は、その道が生活道路になっていて、何度も通っている可能性が高いです。つまり、お店の前を通っている方を集客できれば、その後も、リピートしてくれる可能性が高いのです。
つまり、のぼりや看板による集客方法は、なんども来店してくれる優良顧客を獲得しやすいのです。
のぼりを9本並べると、自動車で店の前を通過する方でも、気づきたくなくても気づくほど目立ちます。まずは、気付いて貰うこと。これが全ての始まりです。
そして、カフェではなくて、美容室だと気付いて貰うことです。
そして、Ａ型看板では、徒歩客や自転車で通行している方に足を止めてもらい、読んでもらうことで、入店のきっかけを作ることができます。
あるいは、お店の存在が分かれば、店名で検索して、お店のことを知ってもらうこともできますし、Ａ型看板にチラシを持ち帰れるようにセットしておけば、チラシを見てから予約を入れる方も増えてきますよ！
Google Mapから集客しよう！（グーグルマイビジネス）
どこかへ行くとき、あなたもグーグルマップでその場所までの行き方を調べたことはありませんか？私自身、「今いる場所」から近くの飲食店や美容室を探したことが何度もあります。
今、グーグルマップを活用する方が増えていますが、なぜ、ここまで増えたのでしょうか？
そして今、美容室を探す際に、グーグルマップで美容室を探す人も増えてきているのです。
これまで美容室を選ぶ際に使ったといえば、ホットペッパービューティーや楽天ビューティーなどがその大半を占めていました。なのに、なぜ、グーグルマップを使うのでしょうか？
それが、人がお店を選ぶ際に、基準となるのが、「今いる場所から近い場所」だからです。
ホットペッパービューティーや楽天ビューティーなどのポータルサイトでは、お店の場所が分かるのは、後です。だから、例えば、あなたが食べログでラーメン屋さんを探していて、「行ってみたいお店があったから場所を確認したら、遠かった！（汗）」
こんな経験、あなたもありませんか？
こうしたことから、先に場所を軸に、お店を確認してから、その店名で、ホットペッパービューティーや楽天ビューティーで検索するという方が増えているのです。
今いる場所から近い場所というのは、美容室の場合は、①自宅か、②職場になります。今現在は、テレワークなどをしている方も多いため、自宅での滞在時間が増えている方もいます。こうした影響から会社の近くの美容室を利用する方が減っています。
こうしたことから、自宅近くの美容室をグーグルマップで探す方も増えています。
今後、Google Mapで美容室探しをする顧客は、ますます増えていきます。なお、
Google Mapに自分のお店の情報を掲載するためには、グーグルマイビジネスへ登録する必要があります。
正確にいうと、グーグルマイビジネスのアカウント開設をして、そこに掲載した情報が、グーグルマップに表示されるという仕組みです。グーグルマップの利用、およびグーグルマイビジネスへの情報掲載は、全て無料でできるので必ずやっておきましょう。
Google Map（グーグルマップ）は、グーグルが無料で提供している地図閲覧サービスで、地図上に様々な店舗情報も記載されていることから、その店舗への行き方なども素早く検索でき便利で、利用者数が増えています。
こうした背景から最近、美容室を始めとした店舗型ビジネスの集客手段として注目されています。
例えば、スマホでグーグルマップを開くと、今いる場所の周辺地図が表示されます。そこで、美容室と検索すると、周辺の美容室情報が表示されるのです。
この際に、消費者によっては、縮毛矯正メニューのある美容室を探している方は、「美容室 縮毛矯正」と検索する場合もありますし、くせ毛の方は「美容室 くせ毛」と検索する場合もあります。
そのお店が自分のページに表示してある内容に応じて、表示されるときもあれば、表示されない時もあります。
そして、あなたがご自身のお店をグーグルマイビジネス内にアカウント開設して、登録すれば、Google Map上に店舗が表示されるとともに、検索された際に、ご自身のお店の情報も表示されるようになります。
どんなに地元で一番技術があったとしても、グーグルマップ上にお店情報が記載されていなかったら、そのお店は、存在していないのと同じです。
どんなにお店で頑張っていても、お客さんは一向に来ないのです。
登録、掲載されることで、見込み客がスマホから見た時には、「店舗名」、「住所」、「営業時間」、「電話番号」などの情報が表示されます。また、「ホームページへのリンク」や「ルート案内」が表示されるので、今いる場所から店舗までの行き方まですぐに見れるようになっています。
このリンクに、ホットペッパービューティーのページを貼ることで、予約に繋げているお店もあり、効果的な集客ができます。
また、Google検索した際の表示結果一覧ページには、グーグルマップも表示され、上位３店舗が掲載されます。つまり、この上位３店舗に入ることで、お店のページへのアクセスアップにも繋がりますので、ＳＥＯ（サーチ エンジン オプティマイゼーション）ならぬ、ＭＥＯ（マップ エンジン オプティマイゼーション）として、その対策が叫ばれております。
なので、最近ではMEO対策という言葉をよく耳にする機会も増えていると思いますし、ＭＥＯ対策しませんか？と営業の電話が掛かってくることもあるかと思います。
MEO対策を行えば、SEO対策以上の効果が発揮できる場合もあります。しかし、注意も必要です。というのも、グーグル自体は、直接的に、どのようにしたら上位に表示するかなど対外的に発言はしていません。
グーグルの検索システムのことは、社内の人間しか分からないのです。だから、外部の人間が、ＳＥＯ対策やＭＥＯ対策と言っているのは、おかしな話です。
以前、ＳＥＯ対策と称して、「ページ内に表示させたいキーワードを何％入れる」とか、ナンセンスな対策がまことしやかに言われた時代もありましたが、その場しのぎな発想で、本質的な対策ではありません。
グーグルが提供する検索システムは、「調べている人により良い情報を提供する」ということただ１つです。そして、お店側と消費者の双方向のコミュニケーションを良しとしております。
そうした観点から、ページの情報は、
- １．分かりやすく、全ての項目が網羅され正しい情報が掲載され、
- ２．最新の情報が定期的に更新されていて
- ３．口コミにも対応し、双方向のコミュニケーションが取れていること
この３点を意識して取り組んでください。
また、見込み客はお店を選ぶ際に、下記の流れで検索し、予約に至ります。
Google Map → ホームページ or ポータルサイト → 予約
※ポータルサイトとは、ホットペッパービューティや楽天ビューティーなどの美容室の情報が網羅されたサイトを指します。食べログやエキテンもポータルサイトです。
Google Mapにもクーポンを掲載する機能があります。
最近では、この機能を使ってGoogle Mapでクーポンを発行して集客する美容室も見られるようになりました。
ポータルサイトで集客しよう（ホットペッパービューティー）
美容室が多数掲載されているホームページをポータルサイトと言います。ホットペッパービューティーや楽天ビューティー、エキテンなどがポータルサイトに属するものですが、このポータルサイトへの掲載は、必ずやるべき対策の１つです。
とは言うものの、美容室経営者は、ホットペッパービューティーの月額掲載料金が高いと不満を持っていて、やりたくないという方が存在するのも事実です。しかしながら、ホットペッパービューティーは、全国の方が利用していて、集客できるサイトであることは間違いありません。
ではなぜ、ホットペッパービューティーは集客できるのか？その根拠からひも解いていきましょう。そもそもグーグルの検索における結果の表示は、「探している人により良い情報を提供すること」です。
あなたがお店のホームページを作りました。
さて、あなた自身は、ホームページを作ったからには、お客さんに診てもらいたいと思うかもしれませんよね。
でも、グーグルの検索結果ページには、上位には表示されません。
その一方で、ホットペッパービューティーや楽天ビューティー、エキテンやカットコンシェルジュなどのポータルサイトは、軒並み上位に表示されています。
一体なぜでしょうか？
それは、先ほどお話ししたグーグルの理念「探している人により良い情報を提供すること」にあるのです。
美容室を探している人にとって、あなたのお店のホームページが上位に掲載されるのと、ホットペッパービューティーが上位に表示されるのでは、どちらが便利だと思いますか？
ホットペッパービューティーは、全国各地の美容室の情報が網羅されて、消費者は色んな店舗の中からお店を選択することができて便利ですよね。
かたやあなたのお店のホームページは、あなたのお店のことしか掲載されていません。その点で、不便なのです。
そこで、ホットペッパービューティーなどのポータルサイトは、上位に表示されているのです。
ポータルサイトが上位表示される理由
- １．多数の美容室の情報が網羅されていていて情報量が豊富
- ２．各店舗が情報を定期的に更新している
- ３．多くの店舗の中から比較検討してお店を選べて便利
従って、ホットペッパービューティーを利用することがお勧めです。
しかし、問題もあるのは事実です。それはホットペッパービューティーの月額利用料金は、同じプランでも地域によって異なっており、首都圏などの掲載料金は、同業の美容室の店舗数も多い中、掲載料金も高くなっているのです。
その為、開業したての美容室や個人の美容室では、掲載料金の高さからホットペッパービューティーの利用を躊躇する方がいるのも事実です。
その場合は、楽天ビューティーを活用されることをお勧めします。楽天ビューティーは、実際に予約が入った時だけ、予約の入ったメニューの数パーセントが手数料として支払われるだけです。
なので、予約が入らなければ課金もされず、ホットペッパービューティーよりも数倍敷居が低いです。
なので、楽天ビューティーを活用して、集客できるようになったら、ホットペッパービューティーにも拡大するのが得策です。
しかしながら、地方都市の場合は、最初からホットペッパービューティーを利用されることをお勧めします。
世の中の大半の美容室は、ホットペッパービューティーをやっていても、割引ばかりで、しかも再来店しないお客さんばかり集まってきて悩みの種になっている美容室も多いようですが、増益繁盛クラブゴールドの会員さんは、ホットペッパービューティーを活用して、毎月新規客を２０人ほど集めている方が多いです。
ホームページは必要か？
ホームページは必要か？必ずと言っていいほど、議論になるところです。ホームページは、お店への集客を考えた際に、優先順位は、下がります。
これまで話した方法で成果が出た後に、時間的な余裕があればやればいいだけです。
なぜかというと、消費者は、「ホームページがあるからその美容室に行って、ホームページが無いからそのお店にはいかない」という選び方をしないからです。
あくまでも自分にぴったり合いそうな美容室が選べれば良いので、ホットペッパービューティーを重点的にやれば大丈夫です。
そして、何よりホームページを制作しても、ホームページからの集客は、大変難しく、制作に３０万円～５０万円とか払う方もいますが、そのお金がどぶに捨てた状態のお店も多いです。
というのも、先ほども話した通り、Google検索で「地域名 美容室」と検索しても、上位表示されるのは、ポータルサイトばかりです。個人の美容室のホームページは上位には表示されません。
地方都市で、美容室の競合のホームページが少ない場合には１ページ目に美容室が表示されることもあるので、集客できる場合もありますが、大抵は２ページ目以降に美容室の各店のホームページが表示されます。
正直、２ページまで一つ一つのお店をみる消費者はいません。ホットペッパービューティーのサイトに行き、その中から選ぶ方が大半です。
そのため、美容室のホームページに多額の制作費をかけても、あまり意味がないのです。
では、全く意味がないか？と言えば、実は、そうでもありません。
ホームページから集客できるようになっている美容室も多いです。
ホームページで集客できないお店の特徴は、作った時点で完成で、あとは全くホームページの内容を更新してないお店です。
その一方で、ホームページで集客できているお店は、①ホームページの内容を随時更新しながら、②ネット広告を出稿して、検索結果上位のサイトよりも上の広告スペースに自分のお店のホームページを表示させることでアクセスを集めています。
では、ホームページの内容は、何を更新したらいいのでしょうか？
- 髪や頭皮ケアに関する見込み客の悩みを解決する情報
- 髪や頭皮ケアに関する見込み客の願望をかなえる情報
- スタッフの日々の記事の更新
- ヘアスタイル写真
★ホームページ制作に関する誤解と注意点★
ホームページ制作に関する誤解がよくありますので、正しい知識を得てもらうために書きたいと思います。
ホームページからの予約客を増やしたいのであれば、①ホームページへのアクセス数を集めること、②探している方が探し求めている情報が、分かりやすく適切に書かれていること、この２点が大事です。
アクセス数を増やすには、ネット広告を出すのが一番早いのですが、SEOを推奨される方もいます。SEOとは、前述したとおり、サーチエンジンオプティマイゼーションの略で、日本語で言えば、検索エンジン最適化と言います。
ようは、ヤフーやグーグルで検索した時に、上位に表示されるための技術や対策を指します。で、このＳＥＯですが、結局、「美容室 地域名（〇〇市、〇〇駅）」などの２つのキーワードの組み合わせでは、ホットペッパービューティーなどのポータルサイトしか上位に表示されないため、それより細かい３文字くらいのキーワードを組み合わせた際に、上位表示されることを狙うニッチキーワード対策を推奨する方もいます。
こうした「地域名＋美容室＋縮毛矯正」などの３つとか４つを組み合わせたキーワードが効果が無いか？と言われたら、効果が無い訳ではありません。
しかし、こうした３ワード、４ワードで上位表示されるためには、ホームページ内に最低でも１００ページくらいページと内容がないと中々安定してアクセスが集まりません。
また、それぞれのキーワードでの検索数は、月々少ないです。なので、この対策が完成するまでに多大な時間と労力が掛かります。
だから、優先順としては後で良いのです。先に、ホットペッパービューティーなどのポータルサイト集客を取り組んだり、基本的なホームページを作ったら、広告出稿してアクセス数を手っ取り早く集めた方が、売上アップには直結しやすいのです。
また、ホームページを作る際ですが、ホームページ業者に発注するのは今一度考えなおすことも必要です。
というのは、多くの美容室が失敗する原因は、まだ、ホームページにどんな情報を掲載するのか？決まってもない段階で、業者にホームページ制作を依頼してしまうことです。
なので、後から追加依頼や修正依頼が多発し、完成までに多くの時間が掛かるだけでなく、当初の見積もりから大分オーバーした請求書が後になって届き、トラブルになるケースが多いです。
また、リース契約でホームページ制作を提案してくる業者がいますが、これは完全にアウトです。大体１８０万円ほどの制作費の見積もりを出し、それをリースで６０か月分割などで契約を勧める業者です。
現在、ホームページは、①業者に発注する選択肢以外にも、②ワードプレスをインストールして自分で制作する、美容室も多いです。
※ワードプレスは、ブログのシステムで、ログインして自分で記事を作成できます。ちなみに、このホームページもワードプレスを利用して制作しています。
※ワードプレスには、各種の無料、有料のテンプレートがあり、このサイトにも有料のテンプレートが使われております。業者には制作してもらってません。
ホームページを制作する際は業者に頼むにしろ、自分で制作するにしろ
- ワードプレスで制作すること
- どんな項目を載せるのか？先に決める。
- スタッフの紹介／髪ケアのお役立ち情報／スタイル写真／場所
などを決めてから、業者に発注するなり、実際の制作に取り組むことをお勧めします。
また、ホームページの制作会社の中には、「デザインはご自身でできないでしょ！きれいなデザインのホームページを制作しないと美容室は集客できませんよ」と主張される方もいるかもしれません。
しかし、大事なことは、ホームページのデザインよりも、ホームページに訪れた見込み客が予約を入れるまでのページ内での動線設計など、売上に直結するマーケティング知識です。
デザインだけ良くても、そうした経営面の知識と具体的ページ作りの知識がないホームページ制作会社も多いので、ご注意ください。
また、ホームページを利用する際のもう１つの注意点は、必ず独自ドメインを取得して制作することです。
ドメイン料金は、年間１０００円程度、レンタルサーバーは５０００円程度で、ホームページを作れます。独自ドメインとは、〇〇．COMなどのことです。
ホームページ制作会社のホームページ制作を依頼すると、これらのドメイン、レンタルサーバーを業者側が用意し、毎月１万円～１５０００円の管理料金を徴収されます。
本来、年間１万円以内でホームページ運用ができるのに、これだけで１２万円ほど余計に費用が掛かります。
なので、ホームページ業者に制作する際も、ドメインとレンタルサーバーは自前で事前に用意して、管理料を徴収する業者はやめた方がいいです。
また、現在は、在宅で仕事をする主婦も多く、クラウドワークスなどで格安でワードプレスのデザインカスタマイズを行ってくれる方も多いです。５万円も払えば、立派なワードプレスを利用したホームページができあがります。
SEO対策は重要と話す方もいます。もちろん重要ですが、そもそもグーグルの理念は、探している方に探している情報を提供することです。
調べていることに対する情報が①豊富で、②定期的に更新されて、③常に最新の情報が記載されているホームページを運営すれば、上位に表示されない理由がありません。
小手先のテクニックなどに惑わされず、継続的にページ作りをしていけば、１年、２年と経過するたびに、気づけばいつのまにか、上位表示されているものです。
だから、優先順位としては、他にやるべきことをやってから、取り組もうというのが自然な流れなのです。
【コラム：ホットペッパービューティーで稼げないお店】
ホットペッパービューティは、美容室の集客で、効果のある集客方法であることは間違いありません。客数が大幅に増えた美容室も世の中で多いです。
しかしながら、あれほど多くのお客さんを集客していたのに、気づけば閉店していたというお店もあります。一体なぜでしょうか？
ホットペッパーで儲かってないお店は、２０％～３０％の新規割引をしているお店が大半です。
そもそも、２０％～３０％もの割引価格で利用したお店に、次回、定価を払っていこうと思うでしょうか？
そんな割引客でお店は一杯。でも、利益は取れてない。そして、そのお客さんたちは、次は別の２０％～３０％の新規割引するお店に移動する。だから、常に利益の取れない新規客ばかりでお店が満杯なのです。
これではいつまでたっても、お店に利益が出ず、お金は増えません。
なぜ、このようなことが起こるのかというと、ホットペッパービューティーの担当者自体が、割引して新規集客をしましょうと話してしまう営業担当者がいるからです。
あなたは大丈夫ですか？
割引には良い割引と悪い割引があります。無目的に２０％～３０％割引するのは悪い割引ですからご注意ください。
良い割引は、①割り引いても１万円以上の支払いになるメニューの割引と、②購入点数のアップに繋がる割引、の２つです。
今人気のインスタグラムで集客するのは？
インスタグラム集客は多くの美容室が実施している集客方法です。①無料で利用できる点、②写真投稿というインスタグラムの特性が、ヘアスタイルを投稿するという美容室と相性が良く集客に繋がりやすい集客方法と言われています。
確かに、インスタグラムを使うことで、新規集客もしやすいです。しかし、リピート客を獲得できるか？というと、一概には言えません。
一度は来店しても、２回目以降の再来店はしないお客さんも多かったりします。なぜだと思いますか？
それはインスタグラムの特性上、写真を軸にした集客方法だからです。
Instagramをやっている方は、インスタグラム上の多くの写真を閲覧しています。写真を見ることが好きな属性なのです。なので、インスタグラムを見て、来店したら、次は、別の美容室をインスタグラムで探して、渡り歩く属性のお客さんも多数いるのです。
また、インフルエンサーにお店の口コミをしてもらって、来店者数を増やそう！というサービスも存在しますが、今どきの消費者は、そんな手にのるほどおバカではありません。
継続来店に繋がらないフォロアーさんが増えてもあまり意味はありません。
髪に関する意識が高いお客さんか、髪の悩みを持っているお客さんに発するメッセージとして写真を投稿してきてください。
ツイッターで集客
ツイッターで集客している美容室も多数ありますが、正直、人を選びます。成果を出せる経営者と成果を出せない経営者にはっきり分かれます。
なぜなら、ツイッターは、短い文章を拡散させるツールです。
つまり、反響性のあるメッセージ性のある文章を書けないといけないのです。なので、残念ながら、メッセージ性のある文章を書ける人しか、ツイッターで成果を出すことはできないのです。
しかしながら、ツイッターが流行ったといえば、ツイッターを始めて、フォロアーは１００にも満たない人数で、延々とツイッターを継続している方もいます。
また、中高年の方が見込み客の場合は、そもそもツイッターを見る習慣はありません。
従って、ツイッターは、いさぎよくやめた方がいいです。
地方都市でお勧め：折込チラシやポスティングで集客
チラシは、地味なようで着実に集客できる方法です。特に地方都市の美容室の方は、着実に成果がでるので、やるべき集客方法の１つです。
新聞に折り込んで集客するのが折り込み広告チラシ。ポストに投函して集客する方法がポスティング集客です。
地方都市では効果的である一方、都市部では、電車移動が多く、首都圏内などではチラシを配布しても、付近に住宅が無かったりして、成果は見込みづらいです。
折込チラシやチラシのポスティングによる集客活動は、スマホを見ない方にも店を知ってもらえる点がありますが、近年、新聞購読率も減ってきているため、新聞折り込みチラシの反応率も段々と下がってきています。
クーポンをチラシ右下につけておけば、クーポンを持って来店する方がいますので、集客効果を測定できます。
【チラシ集客を行う際の注意点】
新聞折り込みチラシやポスティングチラシをまくときのポイントは、１回だけでやめずに、複数回にわたり、継続的に広告集客を行うことです。チラシが見込み客のポストに投函されたり、新聞に折り込まれるのは、その時、限りです。
その時、限りなのに、全ての方がそのチラシを見ているかというとそうではありません。
今、世間でのチラシの反応率は０．３％です。私が運営している増益繁盛クラブゴールドでは、会員さんは、チラシの勉強と実践により、反応率を１％まで高めています。これは世間と比べても圧倒的に高いです。
でも、冷静に考えると、１００人のうち、１人が反応する程度です。広告とは、全般的にそういうものだと思ってください。つまり、１回、チラシを入れただけで、見込み客が見ていると思ったら大間違いです。
継続的にチラシをやることで、お客さんに見てもらえる確率が高まり、着実に集客できるツールの１つになっていきます。
本記事は、増益繁盛クラブゴールドの会員向け会報誌の内容を一部抜粋し、簡略化したうえで構成しております
